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名犬ポチ

大正7年1月16日夕方から17日早朝にかけて、真狩村で本当にあったお話です。真狩別郵便局の村上政太郎局長が猛吹雪の中、電報配達に出掛け、殉職するという痛ましい事故が起こりました。雪中に倒れた彼を体温で温めながら、その最期を看取ったのは彼の愛犬・ポチ。当時、新聞では「忠犬」として大きく報道され、多くの人々の感動と涙を誘いました。その後、札幌の児童福祉施設「報恩学園」に迎えられたポチは、晩年を子供たちとともに過ごし、死後は剥製にされて東京逓信博物館に展示されていました。ポチの"里帰り"は、1987(昭和62)年秋、「忠犬ポチ」の物語を紙芝居にして再びスポットライトをあてた真狩高校の生徒たちが、修学旅行中に博物館を訪れ、実物と対面したのがきっかけで実現したもの。翌年、69年ぶりに故郷に帰ったポチを局長夫人の村上せつさんが目を潤ませながら迎えました。現在でも、ポチのお話に感動した子どもたちが、ポチに会いたいと村を訪れます。

紙芝居「局長さんとポチ」

真狩高校生が作成した紙芝居です。今もおはなし会などで使用され、真狩の子どもたちに語り継がれています。

表紙

これは、大正7年1月16日夕方から17日早朝にかけて真狩村で本当にあったお話です。

2枚目

北海道のマッカリだけのふもとの真狩別郵便局にポチという犬がいました。
局長の村上政太郎さんの犬で7才。赤毛のめす犬で、たいへん利口でした。
「ポチ、電報を配達に行くよ。一緒においで。」
局長さんは、ポチを連れて、出かけました。配達先は、4キロも離れた所です。

3枚目

電報を届けた帰り道、猛烈な吹雪になりました。
みるみるうちに、雪がふりつもります。局長さんは、ハーハー言って歩きました。

4枚目

家まで、あと1キロほどのところに来ると、雪は腰のあたりまで積もりました。
足をとられて、歩くに、とても力がいります。
局長さんは、疲れと寒さで倒れてしまいました。

5枚目

ポチは、局長さんのそばに、ぴったり寄りそいました。
あたためようと思ったのです。
守ろうと思ったのです。
しばらくすると、ポチはとびおきて、家へ走りました。

6枚目

ポチが、いくらほえても、家の人は出てきません。戸を足の爪でひっかいたり、家の周りをほえながら走りまわったりしました。でも誰も気づいてくれません。
ポチは、悲しそうに「クーン」となくと、また、局長さんのところに、走ってもどりました。

7枚目

犬のほえる声が、聞こえるような気がしました。
「ポチじゃないかな...。」
「まさか。この吹雪の中をポチだって歩けないよ」
と、話し合っていました。

8枚目

ポチは、局長さんをそっとかんで、起こそうとしましたが、だめでした。
ちょっとの間、考えていたポチは、いっさんに、郵便局めざして、走り出しました。
そのころ、郵便局では、こんな話をしていました。
「局長さんは、この吹雪じゃ帰ってこないよ。」
「向こうに泊めてもらっているだろうね。」

9枚目

郵便局の人は、もう眠っていました。
ポチは気が狂ったように、ほえ続けましたが、誰も起きてはきません。ポチは、また局長さんのところへ...。

10枚目

次の日の朝。配達先の村に、局長さんが泊まっていないことを知った郵便局の人は、あわてました。
村の人を集めて、深い雪の中を探しに出かけました。

最後

「あっポチ、ポチがいるぞ!」
ポチはその声を聞いて、さっと起き上がりました。が、すぐにまた、局長さんのそばに座り、顔をなめはじめました。
村上局長さんは、寒さのために、死んでしまったのです。
「ポチ...。おまえは、局長さんを守っていたんだね...。」
皆が目に涙をためていました。
ポチは全力を尽くして、自分の主人を守ろうとしたのでした。
今から84年前の話です。

「郵便犬ポチの一生」

ハート出版から出版されています。小学校中学年以上向きで読みやすく、詳しく書かれています。

「郵便犬ポチの一生」

ポチの剥製

東京逓信博物館から里帰りしたポチは、現在は真狩村公民館にて展示されています。
関連の資料とともにご覧になることができます。

所在地/真狩村字光4 真狩村公民館内

ポチの剥製

村上局長の墓碑

真龍寺にある村上政太郎局長の墓碑に、亡くなった経緯が刻まれています。

村上局長の墓碑

このページの情報に関するお問い合わせ先

真狩村役場 教育委員会 社会教育係TEL:0136-45-3336